アンジェ
Angers
古代から中世にかけては、アンジュー家の公国都市として繁栄しており、当時は華やかな宮廷文化が栄えていました。メーヌ河岸の丘の斜面に築かれた町ということで西のロワール古城めぐりの玄関口でもあります。また、アンジェ城の中に展示されている「ヨハネの黙示録のタピストリー」なども有名です。15世紀に大学が設立され、学芸の中心ともなりました。現在では人口の1割が学生という学生都市の一面も持ちます。ナントからは30分、パリからは90分の便利なアクセスです。
アンジェ城 Château d’Angers
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無題11世紀、アンジェ公が隣国のブルターニュ公国に権威を示すため、また侵略を防ぐために建設したお城です。13世紀にはルイ9世によって再建されています。お城の周囲には17もの円塔を配しておりその重厚感が漂います。最もの見どころは14世紀、アンジュー公ルイ1世が織物師に命じて作成させた、「ヨハネの黙示録」のタピストリーです。作成には10年を要し、現在では世界最大のタピストリーとなっています。
「ヨハネの黙示録のタピストリー」 Tenture de l’Apocalypse
タピストリーとは壁掛けなどに使用される織物のことを言います。エジプトなどの地域が発祥で、ヨーロッパには11世紀ごろに伝わった文化です。
ヨハネの黙示録とは「新約聖書」の最後に配置された書であり、唯一予言的な性格を持つ書とされています。アンジェで有名な「ヨハネの黙示録のタピストリー」は、聖ヨハネが啓示を受ける様子を描いた織物のことです。6つの部分に分かれており、合計84の場面からできています。例えば、7つの頭を持つ怪物、太陽をきた女、たいまつのような大きな星が降ってきたなどの複雑な表現がかなり出てくるのですが、それらの様子も鮮明に想像できるほどエネルギッシュに描かれています。
アンジェ美術館 Musée des Beaux-Arts
美術部門とアンジェ史部門に分けられており、美術部門には14世紀から現在までの幅広い作品を展示しています。中でも有名なのが、アンジェの貴族リヴォワ侯が集めた18世紀のロココ絵画です。アングル、ワトー、フラゴナールなどのコレクションが見どころです。
テラ・ボタニカ公園 Parc Terra Botanica
ヨーロッパで初めての植物専門のテーマパークです。広大な敷地内に池や庭園などがあり、イベントや催し物、アトラクションなどを体験できます。アンジェの名物料理
○アンジェワイン:アンジェにはAOC認定の30のワインがあり、年間を通して味わうことができるのが特徴です。ワインだけでなく、以外にも多くのリキュールの発祥地でもあり、コアントローCointreau(オレンジ)、ギニョレGuignolet(サクランボ)、マント・パスティーユMenthe Pastille(ミント)などが有名です。○Crémet d’Anjou クレメ・ダンジュ:ヨーグルトやフロマージュを使ったチーズケーキのようなお菓子です。1890年にアンジェ地域の女性料理人が、他の料理を調理中にたまたまできたお菓子だといわれています。その美味しさはアンジェ周辺の地域をはじめ、フランス全土に広がり、1921年には美食家キュルノンスキーに「クレメ・ダンジュは神々のための絶品だ」と称賛されたほどです。
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